公共舞台の火気使用について
マジシャンは演技で火を使うことがある。
ホテルの舞台や個人経営のステージなどは比較的簡単に火を使うことは許されることがあるが公共の会館の舞台では火気費用は基本的にできない。
火気を使用する場合は消防署に火気申請が必要である。
正式名は「禁止行為解除承認申請」という。
まず火気とは何があるのか?
マッチの一本の火でも申請が必要である。
それどころかパーティーでよく使うクラッカーやおもちゃピストルの火薬、火花が出ないディフュージョンと言われる演出用のスモークも申請が必要なのである。
生の火は15センチ以上あると使用できない。
主催者に内緒でマジシャンが勝手に火気を使用すると2度とその会場でマジックの公演ができなくなる可能性もある。
手順としてはまず主催者は出演者に火気を使用するかどうか確認する。
出演者が火気を使用する場合申請書を主催者に出してもらう。
これは芸名、本名、使用する日時場所、使用する火気の内容、着火、消化の方法、火を使う時間、燃料の量、燃料の種類(ちなみにマジシャンが使うフラッシュペーパー、コットン、ストリングスはニトロセルローズという。 ジッポオイルは第4種第一石油類 Light Petroleum Distillateライター用オイルである。海外生のオイルは使用不可)
使用する道具の写真(場合によってはマジックの仕掛けを説明する事もある)
この申請書を出せばいいかというとそうではない。
会場に行って会場の管轄消防署に提出する「禁止行為解除申請書」の用紙をもらい面倒な記載し出演者の火気申請書を添付して会場の責任者の承認印をもらう。
それを持って管轄の消防署に提出し詳細に内容を説明する。
承認には一週間以上かかることがある。
承認が降りたらまた消防署に行って承認された「禁止行為解除申請書」を会場に提出する。
これで火気が使用できるかといったらそうではない。
当日リハーサル時に実際の火気使用の道具を消防署が確認に来る。
火気を使用する場合は床に防炎シートを敷く必要がある(防炎を証明するシールかタグが必要)
消化の為の消火器か水の入ったバケツも用意する必要がある。
(会場に設置してある消火器とは別)
それを消防署が確認をして使用許可証が発行されて初めて使用可能になる。
また、火気を使用しなくても紙吹雪を使用する場合その紙吹雪が照明にくっついたとしたら火災になる可能性があるので気をつけなければならない。
このように火気使用は大変面倒なのです。
オリンピックが東京で開催される関係で東京では火気申請が厳しくなることが予想されます。
公共の会場で火気を使用する場合は覚悟をしてください。